KNACK

スポーツを楽しむコツ

スポーツ・アウトドアの魅力や、ウェアのメンテナンスなど、
スポーツを楽しむコツを紹介します。

Shiretoko-00041

〈THE NORTH FACE/HELLY HANSEN知床店〉が教える、知床のいいトコ

2019.10.25

THE NORTH FACEが初めて日本の世界遺産の中にオープンしたショップ〈THE NORTH FACE/HELLY HANSEN知床店〉。フィールド至近、というよりはフィールドの中にあるこのショップの楽しみ方をお届けします。

案内役は、〈THE NORTH FACE/HELLY HANSEN知床店〉の店長、山下佳奈美さん。開口一番「大都会と僻地は、遊びに行く場所ですよね」と山下さん。北海道育ちの彼女は、知床店がオープンする前から足繁く知床を訪れ、「登山や、釣り、魚の写真を撮ったり、星を観たり」していたのだとか。山下さんのガイドで、〈THE NORTH FACE/HELLY HANSEN知床店〉発の『知床のいいトコ』を紹介します。

THE NORTH FACE/HELLY HANSEN知床店

〈THE NORTH FACE/HELLY HANSEN知床店〉は2019年5月17日にオープンしたばかり。知床の自然観光のハブである〈知床自然センター〉内にオープンしたショップでは、知床観光に役立つアウトドアギアから、ここでしか買えない限定Tシャツなどバリエーション豊かなアイテムを求めることができます。

山下さん 「THE NORTH FACEはもちろんですが、海が近いこともありHELLY HANSENにも力を入れています。知床では漁師さんがジャケットを着ていたりと認知度もすごく高いんです。道内にHELLY HANSENを扱うお店が多くないこともあり、売れ行きも好調です」

HELLY HANSENはおよそ140年前に、船乗りや漁師のために生まれた海のブランド。ファッションとしての人気もさることながら、ここ知床半島の南側にあるウトロの漁師さんにはヘリーハンセンは「漁師のブランド」として認知されていて、「デッキブーツと白いジャケット、短パンで船に乗りたい」なんて言う人もいるのだとか。

そんな知床と結びつきの強いヘリーハンセンの知床オリジナルTシャツはこのショップの見逃せないアイテム。

同店では、〈知床自然センター〉を運営する知床財団と提携して、知床の自然を堪能できる各種イベントも精力的に開催しています。9月末の訪問時には、サケの水揚げ・遡上を見学するイベントが予定されていました。知床ならではのイベントを毎月開催予定ということで、こちらも訪問前にイベントのスケジュールチェックをお忘れなく。

今夏は、〈知床自然センター〉の入場者数が過去5年で最高だったそう。商品を買うだけではない、体験への入り口を開いてくれるショップとしてこれからも観光客のハブとなることが期待されています。

時間が許せば、〈知床自然センター〉にある北海道最大級のスクリーンを誇るシアター『KINETOKO』にも立ち寄りたいところ。知床の自然を映し出すプログラムを大画面と白熱の音響で体感することができます。訪問外の季節の知床の風景を見ておくと、実際にフィールドに出てからのイメージの膨らみ方も違ってきそう。

ショップ併設のカフェ〈BARISTART COFFEE〉では、ラテアートチャンピオンが淹れるアーティスティックなカフェラテだけではなく、味にこだわったスープカレーも提供。地元の人も食事に訪れるいう人気ぶりだそう。本格的なコーヒーを出すカフェが少ない知床にあって貴重な一軒。ハイキング後の一服にも、寒い日に暖をとるのにも。

〈THE NORTH FACE/HELLY HANSEN知床店〉
〈BARISTART COFFEE〉

住所:北海道斜里郡斜里町大字遠音別村字岩宇別531番地 「知床自然センター」内
TEL: 0152-24-2410(店舗オープン後に開通) 
営業時間:4月20日~10月20日:8:00~17:30
10月21日~4月19日:9:00~16:00
(知床自然センターの営業時間に準ずる。年末年始は休館)

ここからは、〈THE NORTH FACE/HELLY HANSEN知床店〉から足を伸ばして知床の魅力を感じることのできる場所をご紹介。


知床五湖

〈THE NORTH FACE/HELLY HANSEN知床店〉前の道をクルマで15分ほど北上したところにある、知床自然観光の定番スポット。広大な山と海が織りなす景色と、長短のコースを選べるトレイルハイキングで知床の美しい自然を満喫することができます。ヒグマの生息地をハイキングルートが通っているため、事前にフィールドハウスで約15分のヒグマ対策セミナーを受講する必要があります。

一番重要なのは、ヒグマと出会わないようにすること。熊鈴の携行はもちろんのこと、定期的に手を叩いて音を出したり、ずっと会話をしながら歩くなどしましょう。コース内でヒグマの目撃情報があった場合、ハイキングルートは閉鎖されるので、事前にTwitterなどで状況を確認してからの訪問を。

山下さん 「知床連山も見える五湖は、難易度も低くお子さんから年配の方までどなたにもお勧めできるスポットです。知床八景でも堂々の一位。どの季節に来ても美しいですが、冬は森の葉の音もなく、シーンとして幻想的です」

季節を問わず、ハイキングルートはぬかるんでいることが多いので、〈知床自然センター〉で事前に長靴をレンタルしておくのがオススメです。また、クマ撃退用スプレーも一緒にレンタルしておくと安心です。

知床五湖フィールドハウス
TEL: 0152-24-3323
営業期間:4月下旬〜11/8(閉園)
営業時間:7:30(10/21からは8:30)〜(閉館時間は時期により変動)
goko.go.jp/index.html


フレペの滝

こちらは〈THE NORTH FACE/HELLY HANSEN知床店〉から直接歩いて行けるハイキングルート。約2kmほどトレイルを下っていくと、眼下に広がる海と、岩肌を流れるフレペの滝に行き当たります。

手軽に行けてかつ知床のスケール感を味わうことのできるスポットとして、〈THE NORTH FACE/HELLY HANSEN知床店〉を訪問したら合わせて訪れたいところ。1時間ほどで行って帰ってこれるのもお手軽です。とはいえ、ここもヒグマの生息地。鈴やスプレーなど、対策は万全にして歩きに行きましょう。

「乙女の涙」という別名を持つフレペの滝。広大な夕暮れの草原を駆けていくエゾシカの姿とあいまって、少しセンチメンタルな気持ちにさせられます。

フレペの滝
TEL:0152-24-2114
営業期間:通年
営業時間:終日


知床峠

知床半島北部の斜里町と南部のウトロを分かつ峠道。〈THE NORTH FACE/HELLY HANSEN知床店〉はこの峠道の斜里町側の入り口に位置しています。峠の標高は738m。晴れていればオホーツク海を見渡せるオーシャンビューが楽しめます。知床連山の最高峰、羅臼岳も間近に見ることができます。海が近く急峻な山が連なるため、天候の急変には注意が必要です。

2019年は11月6日(火)11:00から2020年4月下旬までは通行止になります。

営業期間:2019年は11月6日(火)まで
営業時間:終日


知床の釣りとサケの遡上

豊かな生態系を誇る知床は、日本中の釣り人にとって憧れの地でもあります。日本でも数少ない、サケ(シロザケ)を釣ることのできるエリアがここなのです。秋季の産卵シーズンになると、日本各地から太公望たちが集い、大物狙いに竿を出します。産卵のため河川に遡上するサケは禁漁となっているため、釣り人は河口付近に集結して竿を振る様は知床の秋の風物詩です。

浜辺で釣り人たちの様子を眺めるのも一興、運が良ければ釣れる瞬間を目撃できます。大きなサケが打ち上げられる瞬間は迫力の一言。また、そのまま河川を進めば、産卵のため遡上中のサケやカラフトマスの姿を見ることができます。巨体と呼ぶにふさわしい重量級の魚たちの産卵行動は、一見の価値ありです。

自分も釣ってみたい! というアクティブな方は近隣のホームセンターで釣り道具一式を求めて挑戦して見るのも楽しそう。大物狙いでなくても、小規模河川で北海道にしかないイワナの仲間オショロコマを釣るのもここでしかできない体験です。生息数が多いので、エサ、フライ、ルアーなどどんな釣りでも釣ることができるはず。

自然の厳しさも同時に知ってほしい

知床の「いいトコ」を教えてくれた山下さん。訪れる人に、知床の自然を楽しんでほしいという思いと同時に、自然と共存する知床ならではの現実も同時に知ってほしいと語ります。

山下さん 「知床にあるのは『目に見える自然』だけではありません。ここに住んでいる人たちがいて、ぱっとは見えないクマやシカたちが共存するように暮らしています。時に事故や駆除といった騒動になりますが、その動物が繁殖期なのか、どんな場所に出て来やすいのかを事前に知っておくだけでも、お互いが傷つけ合わず済むはずです。」

自然を愛でる気持ちとともに、畏怖の気持ちも持ち続けること。それがこの世界にも稀な美しい自然を、後世へと受け継いでいくことにつながっていく。大自然に直面して感じる厳かな思いを、大事に持ち続けたいものです。

「ふつうのショップと真逆で、夏が繁忙期で冬は閑散期なんです」というちょっと変わった北海道の東の果ての〈THE NORTH FACE/HELLY HANSEN知床店〉。とはいえ、そんな冬にしか見られない光景もあるといいます。

山下 「年によっては無いこともありますが、流氷は見に来てほしいですね。写真家・石川直樹さんの流氷の写真には、極寒のはずなのになぜか温かみを感じるものがあります。それをぜひ実際に目で見て感じて欲しい。氷がぶつかる音も、生で見てこそ。五感で楽しめますよ」

どうやら冬の知床も、訪れる価値が十二分にありそうです。その時は、まず〈THE NORTH FACE/HELLY HANSEN知床店〉に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。山下さんを初めとしたスタッフのみなさんの温かいおもてなしに触れられるはずです。

(写真 古谷勝/文 小俣雄風太)

RECOMMEND POSTS

RELATED SPORTS