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スポーツを楽しむコツ

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HOW TO ストレッチ ゆるめて整え、身体が変われば人生が変わる!
プロスキーヤー 佐々木明 × 塩見悠(GOLDWIN)

2016.11.09

自分では伸ばせない箇所や意識できない身体の深部から、じっくりゆるめるパーソナルストレッチ。もっと多くのスポーツ愛好家にストレッチの重要性をアピールすべく「NEUTRALWORKS. BY GOLDWIN」内に新たに誕生したのが、プロスキーヤー佐々木明さんが監修するパーソナルストレッチルーム、「ReBoot Stretch by Re.Ra.Ku」です。「アスリートの、アスリートによる、アスリートのための究極のストレッチ」を掲げ、独自に開発したプログラムの効果とは?GOLDWIN屈指のトレイルランナーである塩見悠が、本気のストレッチに挑戦しました。

    <LESSON1 ストレッチはなぜ大切か>

    「ReBoot Stretch by Re.Ra.Ku」が提案するのは、筋肉をゆるめて疲労を取るだけでなく、最高のパフォーマンスを発揮できるよう、身体を根本からリブート=再起動させることに注力したストレッチ・プログラムです。元はといえば佐々木さんがアルペンスキーヤー時代、シーズンオフでも最高の施術を受けられる場所を求めて麻布十番にリラクゼーションスタジオ「Re.Ra.Ku」を始めことがきっかけ。こちらでは主に筋膜にアプローチする施術を行っており、「トレーニング後のケア」という位置付けでした。ストレッチにフォーカスしたスタジオは少なかったことから、さまざまなジャンルのアスリートが利用していたものの、陸上競技やエンデュランス系スポーツのアスリート、格闘家からより専門性の高いコンディショニングプログラムを求める声が上がってきたそう。そんなニーズに応え、アスリートが抱えるトラブルに直にアプローチできるパーソナルストレッチを開発。それが「ReBoot Stretch by Re.Ra.Ku」です。

    ここが他のスタジオと違うのは、下半身に特化したところ。股関節、膝関節、腸脛靭帯……、アスリートは特に下半身に問題を抱えることが多いんです。すでにトラブルを抱えている人に対応するのはもちろん、トラブル知らずの身体を作るためのプログラムを開発したと自負しています。アスリートには結果が全て。結果を出すためには高いクオリティの練習を積み重ねるしか方法はありません。そうした毎日を支えるのが、「ReBoot Stretch by Re.Ra.Ku」のメソッドなのです。

      当然ですが、アスリートに効くメソッドは一般の人にも効果的に作用します。例えばデスクワークの多い人は、骨盤が後傾して姿勢が悪くなりがち。骨盤をしっかりと立て、肩甲骨を寄せて胸を開く。これだけで呼吸が楽になって姿勢も良くなり、身体の可動域が広がります。「ReBoot Stretch by Re.Ra.Ku」ではこのように、骨盤をニュートラルなポジションに保つためのストレッチもあります。

      「身体の柔軟性を高めて可動域を上げれば、体調も良くなって仕事の効率だって上がるでしょう。身体が変わったら運動も始めたくなるかもしれないし、運動を始めたら人生が一変するような経験をするかもしれない。運動に縁のない人にもこういう体験を味わってもらいたい。僕たちのストレッチの根底にあるのはそんな思いなんです」。

      <LESSON2 実際にストレッチを体験してみよう>

      ストレッチルームにはストレッチマシン「ZERO-i」もありますが、まずはマットの上でトレーナーが体の状態をチェックしていきます。この時に使うのがオリジナルのフォームローラー。通常のものよりも柔らかめに作られており、背中のアーチにフィットする仕立て。この上に横になってもらい、胸を開き、股関節をゆるめ、ガチガチに固まってしまう腹横筋をリセットしていきます。また、ランナーが固くなりやすい脊柱起立筋にも働きかけます。

        ある程度体をほぐしたら、今度はフォームローラーを外して、マットの上に直接仰向けになってもらいます。背中が緩み、脊骨がマットに沈む感じを味わってもらえるはずです。この状態でさらに肩甲骨や中臀筋にアプローチしていきます。下半身で特に重要なのがお尻の筋肉。身体の中で最大の筋肉ですから、ここをうまく使えればパフォーマンスは劇的にアップします。自分ではなかなかゆるめられないパーツでもあるので、トレーナーが重点的にストレッチしていきます。さらにマシンを使って胸の開き、内転筋や鼠蹊部、大臀筋、ハムストリングをゆるめます。これでひと通り終了です。

          施術は15分のクイック・ストレッチから60分のコースまで4種類。施術中には自宅でできるセルフケアやストレッチも指導しています。さらにその人の持つ目標に向けてどういう身体作りをしていけばいいか、そういうところまでアドバイスできるのが「ReBoot Stretch by Re.Ra.Ku」だと思っています。

          <身体が軽い!動きやすい!ストレッチがもたらす効果>

          塩見 長距離のレースとそれに向けたトレーニングで下半身はかなり追い込んでいます。トレーニング後には簡単なセルフストレッチをしていますが、トレーナーに触ってもらうと、疲れているところやリカバリーできていないところがよくわかりますね。今日のトレーナーの富野さんにも、「お腹周りが硬くなっている」と指摘を受けました。お腹というのが意外でしたが、実はお腹の強張りから腰痛を引き起こす人も多いという話を聞いてびっくりしました。。

          佐々木 インナーマッスルとか繊細なところを触るので、そういうところでトレーナーのレベルの差は出ますね。日本代表としてトレーニングしていた頃、15人くらいのトレーナーと出会ったけれど、継続したのはたった3人。もちろん日本代表レベルが求めるものと一般の人が必要とするものは全く違うけれど、それでもやっぱりレベルの高いトレーナーに見てもらいたいと思うはず。うちは明日からでも日本代表レベルのアスリートのケアをできるという自負がありますから。

          塩見 施術後は適度に腹筋に力が入って、でも腰まわりが随分軽くなって。富野さんにも「いいバランスで骨を支えて立っている」と言ってもらえました。

          佐々木 いいバランス、つまり軸に重心が乗っていると動きがスムーズになるんですよ。胸を開き、肩甲骨を寄せ、骨盤を立てる。そういうアライメントが、どんなスポーツにも重要なんです。いいアライメントをクセにして、ここに来なくてもいいような身体作りをしてもらいたいですね。

          塩見 普段は土日で長距離を走り、月火で食や睡眠でリカバリーを心がけ、水曜からまたトレーニングというサイクルで動いています。こうやってきちんとリカバリーして身体の状態を整えると、いい状態で週末を迎えられるんですよね。

          佐々木 普段身体を動かしている人にとってはリカバリーの大切さは身にしみていますよね。ランナー、ダンサー、ヨガのインストラクターの利用も多いですね。

          塩見 コースは4つありますが、どう使い分けるのが効果的ですか?

          佐々木 15分の「クイック・ストレッチ」は、これからパフォーマンスするという人に向けた直前のケア。場所柄、ランナーの利用が多いですね。パフォーマンス前にこのストレッチを受けて正しいアライメントで運動してもらい、パフォーマンス後にはリカバリーを目的としたプログラムを受けてもらうというのが「ReBoot Stretch by Re.Ra.Ku」の鉄板コンテンツ。「鬼攻めパーフェクト・パフォーマンス」はマットとマシンを使った施術に加え、正しいアライメントでの運動も指導しています。アスリートはもちろん、デスクワークの多い人に人気なのが40分の「鬼攻めリセット・ストレッチ」。マットとマシンを使ったリセットのコースですが、昼休みに施術を受けに来る、なんて人も。

          塩見 運動の前後や長距離後のリカバリー、目的別に使い分けられるのがいいですね。僕もレース前後のケアだけでなく、定期的に通って正しいアライメントを身につけ、レースでのパフォーマンスアップにつなげたいと思います。


          1. 佐々木明(ささき あきら)

            1981年北海道生まれ。3歳でスキーを始め、16歳でアルペンスキー日本代表に選ばれる。19歳で世界選手権に出場、以降、ワールドカップ、4大会連続出場となったオリンピックと、長年にわたり第一線で活躍。そのアグレッシブな滑りは本場・ヨーロッパのスキー愛好家をも魅了した。2014年に競技生活を離れると、フィールドをビッグマウンテン(バックカントリー)に移し、プロスキーヤーとしての活動をスタート。スキーを通じた支援活動なども積極的に行っている。

          1. 塩見悠(しおみ ひさし)
            1984年兵庫県生まれ。幼少期よりサッカー選手を目指してジュニアユースに所属。その傍ら、父親とともに山に出かける日々を送る。卒業後は製版・デザイン会社を経てゴールドウインに入社。THE NORTH FACE大阪店、トレイルランニングの専門店THE NORTH FACE FLIGHT TOKYOなどを経て、現在はTHE NORTH FACE直営店の運営に携わる。国内外の多くのトレランレースに出場する経験豊富なトレイルランナーでもあり、国内最大級のウルトラトレイル・マウントフジ(UTMF)は完走経験2回を誇る。

          NEUTRALWORKS.TOKYO
          東京都港区北青山2-7-22 H・T・神宮外苑ビル
          ☎ 03-6455-5964(3F 予約受付)
          HP:http://www.goldwin.co.jp/neutralworks/

          NEUTRALWORKS.TOKYOの詳細は、こちらから

          (写真 古谷勝 / 文 倉石綾子)

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