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いつからかスポーツが一番になった

スポーツを一番に考える、SPORTS FIRST な想いを持った
ゴールドウイン社員のライフスタイルに迫ります。

伝えたい気持ち 山本芽似

2018.03.23

ニセコ グラン・ヒラフ(北海道)近くのザ・ノース・フェイスGRAVITY NISEKOは、冬の訪れと共に世界中からやってくるスキー、スノーボード客で賑わう。THE NORTH FACE 堀江店(大阪)で働いていた山本芽似さんは、2016年からGRAVITY NISEKOへと配属となった。ファッション性を求める都会の店舗から、機能性を重視するフィールドに近い店舗へと異動になった山本さんにニセコの魅力を聞いた。

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子供の頃から親しんだスキーの楽しさを伝えたい。

2018年2月中旬、山本さんの姿は北海道のサッポロテイネスキー場にあった。全長約6kmのコースでタイムを競う『手稲山大滑降』に参加するためだった。手稲山大滑降は老若男女がレベルを問わず楽しめる大会だ。山本さんは7分32秒38で女子スキーの部では8位という記録だった。山本さんが手稲山大滑降に出場したのは、ゴールドウインの西田明男社長の勧めだったそうだ。今年も大会に参加した西田社長は「社員が積極的にフィールドに出ることは重要。どんどん、いろんなことにチャレンジしてほしい」と語る。西田社長の言葉は、山本さんの想いと重なる。

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「そうなんです。西田社長の勧めで参加しました。コースの後半は、平坦で実は結構きついんです。ですが、参加してスキーの楽しさをあらためて感じました。社長とも『楽しかったですね』と話しをしました。……だけど、レースに出るとやっぱり燃えますね。勝ちたいなという気持ちが出てきます(笑)。

スキーは子供の頃からしていました。いつ始めたかは覚えていません。気がついたら両親に連れて行かれていましたね。本音を言えば、スキーはそれほど好きではありませんでした。寒がりなんです(笑)。だけど、負けん気が強くて、兄に勝ちたい、負けたくないという気持ちで競技をしていました。勝つことが一番の喜び。……その気持ちがあったから、がんばれたのかもしれないですね」

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三重県出身の山本さんは、家族や父の友人に連れられて兵庫県や長野県のスキー場で腕を磨いた。スキーだけではなく、サッカー、バドミントンなどのスポーツに親しみ、大学では幼児教育を学んだ。そんな山本さんがゴールドウインに興味を持ち、就職先に選んだことは自然の成り行きだった。

「会社を通して、スキーの楽しさを伝えられたらいいなと思い入社しました。最初の配属先の堀江店は都会にありましたから、ファッション性を求めるお客様も多かったですね。今いるニセコはフィールドに近く、お客様もスキーやスノーボードをされる方が多いです。お客様の多くが外国からの方ですし、なんだか日本じゃない感じです」

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「外国からのお客様には『GOLDWIN』というブランドには馴染みがないかもしれません。でも、『日本のメーカーですよ』とお伝えすると、表情がパッと変わって買っていただけることが多いんです。やはり、日本のもの作りは尊敬されているように感じます。

ニセコは寒い場所ですが、機能だけではなく、着た時にスリムに見えるとか、お似合いかどうかとか。そういうアドバイスは堀江店で学んだことが大きいですね。こちらで特に気をつけていることは“言葉”です。フィールドに近いと、ひとことが命に関わります。わからないことは安易に言えない。責任感を常に感じて接客をしています」

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自分がやってみて、はじめて人に楽しさを伝えられる。

現在、山本さんはニセコの自然を存分に楽しむバックカントリースキーなどにも興味を持っている。ニセコという北海道のフィールドを大いに吸収しようとしているようだ。

「これからはバックカントリーとか、いろいろなことに挑戦してみたいですね。スポーツなら、なんでもやりたいんです。まだまだ、経験していないことはたくさんあるし、経験しなければお客様に伝えられない。上手にできなくても、やってみることで、楽しさを伝えることができる。特に、ニセコには私が未経験のことを知っている人がたくさんいる。話だけではわからない。西田社長がおっしゃっていたように、フィールドに出て、なんでもやってみなければと思います」

山本さんの夢は子供たちにスキーに触れてもらうことだそうだ。子供の頃、スキーに触れて、生涯の楽しみになったように多くの子供達にスキーの楽しさを体験してほしい。山本さんはそう願う。

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「学生の頃、子供たちにスキーを教えた経験があります。子供たちに、ひとつでも多く発見をしてもらえたらと思う。レッスンをしていた頃に気をつけていたのは、子供たちがスキーを嫌いにならないようにすること。なんでもそうなんですけれど、導入ってすごく大切ですよね。

『THE NORTH FACE KIDS NATURE SCHOOL』で、スキーヤーの佐々木明さんとご一緒させていただきました。佐々木さん、言葉がすごくいいんです。『雪って透明なんだよ』っていう、たったひとことの導入で子供たちの心を鷲掴みにする。すごいなと思いますね。大人が聞いていてもおもしろい。決して押し付けでは伝わらない。最後に『楽しかった』という言葉をもらえたら、次に繋がると思います。……勝負心には後々つながればいいかな(笑)」

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今シーズンで2度目のニセコの冬を体験した山本さん。現時点で夏季の配属先はまだ決まっていない。しかし、ぜひ夏のニセコの良さも伝えていきたいと話す。

「1年を通してニセコで働きたいですね。山、海、川とニセコ周辺にはいろんなフィールドがある。私もスキーだけではなく、登山、自転車、SUPなど様々なものに挑戦して、ニセコのフィールドの楽しさをお伝えできたらと思っています」

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  1. 山本芽似

    1993年生まれ。三重県出身。
    12歳から技術スキーをはじめ、2015年度から毎年度『全日本スキー技術選手権大会』に出場。SAJ準指導員資格を取得し、子供達にスキーの楽しさを伝えることを夢見ている。
    2015年に(株)ゴールドウインに入社。THE NORTH FACE堀江店に配属後、2016年に現在のTHE NORTH FACE GRAVITY NISEKOへ異動。
    新たにスノースポーツの面白さに魅了される。

(写真 古谷勝 / 文 井上英樹)

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