PEOPLE

いつからかスポーツが一番になった

スポーツを一番に考える、SPORTS FIRST な想いを持った
ゴールドウイン社員のライフスタイルに迫ります。

何歳になっても笑顔でプレーし続けたい。
西井勇貴

2023.08.01

埼玉県の大型ショッピングモール内のテナント店〈カンタベリーコクーンシティ店〉のスタッフとして働く西井さん。休日の午前中は、だいたいフットサル場で汗を流していることが多いそうだ。コートを縦横無尽に走る西井さんは、今年58歳という年齢をまったく感じさせない。

気遣いしながら、エンジョイ!

中学ではサッカー部、高校はラグビーの強豪校で選手として活躍していた西井さん。膝の怪我をきっかけに選手を引退、ラグビーコートから離れて以来、身体を動かすことから遠ざかっていた。社会人になり、30代後半に差しかかった2002年。日本中が熱狂した日韓W杯が開催された。その熱に触発されて、フットサルを始めた。


当時の西井さんの仕事は、スーツブランドの販売員。勤め先の百貨店の屋上にたまたまフットサル施設があったこともラッキーだった。

「昔は今と違って、都内近郊でさえフットサルコートは数えるほどしかなかったんですよね。今は横浜のこのエリア周辺だけでも、何箇所かコートがあります。ここ『ノア・フットサルステージ横浜』も馴染みの場所で、オープン当初からお世話になっています」

接客業という仕事柄、平日の集まりに参加している。フットサルの仲間を募集できるアプリを活用して、日程や場所を決めて集まるそうだ。アプリ上では「ガチ」や「エンジョイ」など、ゲームのレベルが選べるが、西井さんはもっぱら「エンジョイ」に参加とのこと。

毎回、集まった十数名のメンバーでランダムにチーム分けをしてゲームを楽しむ。年齢や職業、性別、フットサルの経験もそれぞれ違う。通っているうちに顔馴染みも増えていくが、初対面の方ももちろんいる。

「フットサルの魅力は、一人ではなくて、みんなと楽しめることだと僕は思っています。なのでゲームを楽しむためにも、一緒にプレーする人、相手チームに対しても欠かせないのが気遣いです。どういったパフォーマンスができるかを観察しながら、声を掛け合って、コミュニケーションする。その上で自分のパフォーマンスも最大に出して、どういう風にゲームを作っていくか考えて、チームが成り立つ。仕事も同じだと思うんです。その日に出勤したメンバー、体調どうかな? みたいな気配りって大事じゃないですか」



その上で、まずはエンジョイですよ、と西井さんは微笑む。

「楽しむのがいちばん。汗を流して、笑顔で、走る。それに尽きると思います」

カンタベリーとの出合い

西井さんのターニングポイントは、またもやスポーツの祭典と重なる。2019年に日本で開催された第9回ラグビーW杯のタイミングで転職活動中だった西井さんは、カンタベリーの面接を受けた。



ラグビーの代表ユニフォームの胸には桜のエンブレムが刻まれている。右の2023年のデザインは満開の桜、左はは初代のデザインで、桜が蕾だった頃の復刻バージョン。

「ラグビーをやっていたといっても、特にカンタベリーを練習中に愛用していたわけではなくて。そもそも僕の学生時代は、ブランドが日本に上陸する前だったので(笑)ただ、面接担当の人とお会いして直接話したその瞬間に、スイッチが入ったのは覚えています」

ゴールドウインに入社後、最初に店頭に立ったのは〈カンタベリー青山店〉。秩父宮ラグビー場からほど近い立地で、大会シーズンは特にラグビーファンで賑わう店舗を経験し、今年の3月からコクーンシティ店へと移動してきた。同じ販売員という仕事でも、前職とは違う自由な接客スタイルに、良い意味でのカルチャーショックを受けたという。


「スーツ販売員時代は、ずっと数字(ノルマ)のプレッシャーを感じていたので、こういう世界もあるのかみたいな衝撃と、金縛りから解き放たれたような感覚でした。接客中に自然と笑顔が出るような理想的な環境です。自分も嬉しい気持ちになって、お客様も満足いただける。そんな接客をしていきたいです」

気がついたら全身カンタベリーだったと言うことも少なくないほど、プライベートでも愛用している西井さん。接客にもリアルな使用感が伝わってくる。


「このストッキングは、とても調子がよくて気に入ってます。2本指になっているんですけど、フィット感が抜群で、蒸れない。土踏まずをクロスでテーピングのように固定してくれていて、シューズの中でも泳がないんですよ」

「そして4年に1度の大会がまた帰ってくるので、カンタベリーも盛り上げていきたいですね。ラグビーを通じてブランドのファンが増えてくれたらいいな」

毎日の習慣が、フットサルを楽しむ身体をつくる

西井さんには長年続けているルーティンがある。それこそが、フットサルで走り続けるための秘訣だという。起床は、いつも出勤の4時間前と早い。支度をして昼食用のおにぎりを握り、朝食を食べたら消化のために1時間寝る。その後1時間かけて筋トレとストレッチを行い、シャワーを浴びてから歩いて出勤している。

「出勤前にこれくらい早く起きるようになったのは、ちょっと覚えていなくて、いつの間にかなんですけど。パフォーマンスを維持するため。年齢的にも下がってはきているんですけど、ある程度キープしていきたいですよね。ちゃんとした睡眠、食事と休養をとって、運動する。体が動かないと、こういう場所でも楽しめないじゃないですか。笑顔で汗かいて、楽しむ。そのためのルーティンです」

朝の食事も毎日メニューが決まっているそうだ。ヨーグルトを飲んで、納豆キムチと卵ととろろとめかぶ。最後に牛乳とバナナを食べる。ストイックに感じるが、長年続けて習慣化しているので、本人にとってはいつものこと。


「元気にプレーしたいっていう”想い”しかない。この気持ちっていつか消えてしまうのかなっていう不安もありますけど、でもこれまでやって来れたので。コートでは上手い、強い、速い子を見ると敵わないなと思いつつ、刺激もされます。やっぱり60歳、65歳になってもプレーし続けたいですね」

(写真 田辺信彦 / 文 田中優帆/ 撮影協力 ノア・フットサルステージ横浜)

  1. 西井勇貴(にしい・ゆうき)
    1965年、秋田県生まれ。高校ラグビーの歴史ある強豪校、秋田工業高校のラグビー部に所属し、ポジションはスタンドオフで活躍。スーツ販売員を経て、ゴールドウインに入社。カンタベリー青山店勤務後、多摩南大沢店を経て、今年の春から埼玉県のコクーンシティ店で店頭に立つ。休日はフットサルで汗を流し、リフレッシュしている。

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