PEOPLE

いつからかスポーツが一番になった

スポーツを一番に考える、SPORTS FIRST な想いを持った
ゴールドウイン社員のライフスタイルに迫ります。

バスケも接客も、試行錯誤して高め合う
赤木紀元

2023.03.13

兵庫県にある神戸三田プレミアム・アウトレットの〈THE NORTH FACE〉の売り場に立つ赤木紀元さん。仕事終わりや休日、多い時には週5日バスケットコートに立つ。元プロ選手も所属するレベルの高いチームから、男女混合で楽しくプレイするチームまで、3つの社会人チームに所属し、“バスケット・ファースト”な日々を送る。

高校生の頃から変わらない熱量

バスケットボールに興味を持ち始めたのは、中学生の頃だった。部活でバスケをしていた兄の影響で、NBAの番組を見始め虜に。残念ながら、中学校にはバスケット部がなく、部を作ろうとするも顧問の先生が見つからず断念、小学生時代からやっていた野球を続けることになった。そして、高校で念願のバスケット部に入部。それから、今にいたるまで、バスケの魅力にとりつかれている。

「高校の頃にのめり込んだまま、熱量はずっと変わりません。かけてる時間も一番長いですね。チームとしては、練習したことが試合で上手くハマって、得点につながるとたまりません。個人として嬉しい瞬間は、やっぱりシュートを決めた時や得点に直結するパスを出せた時。自然と、嬉しさが表情に出ちゃっていると思います(笑)」

実は、赤木さんの身長は170㎝に届かない。身体的に不利な面をカバーするには、ひたすら技術を磨くしかない。

「プレーするチームにもよるんですが、僕のポジションは、オフェンスの起点になるポイントガードや、外からシュートを打つシューティングガードです。ガードに求められるのは、味方を活かせるパスを出すクイックネスや3ポイントシュートの正確さ。そして、ゲームをコントロールする能力をもっともっと上げていかなければ」

接客とバスケットは似ている

チーム練習に留まらず、個人でジムに通い、全身のフリーウェイトを行い瞬発力や体幹を鍛えるなど、自らの課題に取り組む。「完全にバスケットありきの生活です」と笑う。そこまでのめり込む理由は何なのだろう。

「どれだけ練習して上手くなったとしても、上には上のレベルの選手がいて、勝つためにはやらなきゃいけないことがまだまだたくさんあります。上手くいかないこともあるんですが、向上心を持って試行錯誤できるところにこそ、僕はバスケットの面白さを感じているんです」

そんな赤木さんは、バスケットと接客の仕事にある共通点を見出しているという。そこもまた彼がバスケに魅了される理由だという。

「バスケットも接客も、毎回、相対する人が違います。バスケットであれば対戦相手、接客であればお客様に応じて、自分のやり方をきちんとアジャストできなければ、結果につながらないんですよね。お客様の要望も買い物スタイルもどんどん変化しており、〝昔は通用した″は、通りません。商品知識も提案の仕方も、どんどんアップデートしていかないと。接客は、ニーズを細かく拾い上げた結果、買っていただけることにやりがいを感じています。お客様との会話を通じて、スポーツに興味を持っていただけることが一番嬉しいかもしれません」

フィールドスポーツで仕事の幅を広げた

新卒でゴールドウインに入社して以来〈THE NORTH FACE〉店舗を担当してきた。最初の配属先だった川崎ラゾーナで接客のイロハを叩きこまれ、次の三宮のコンセプトショップでは、一人ひとりにしっかり接客するスタイルを身に着けた。そして、現在いる神戸三田プレミアム・アウトレットは、来店客数がとにかく多いのが特色だ。異なるスタイルの店舗で培った経験は、赤木さんの大きな財産だ。

さらに、接客に繋がるブランドの知識を増やすために、入社してから山登りやトレランを始めた。

「実際にフィールドでウェアを着て、ギアを使ってみないと、お客様に伝えられることが増えないと思い、最初は勉強の意味合いで始めましたが、すっかり山の魅力にハマりましたね。今の店舗のお客様とは山の話題で盛り上がることも多いですし、スタッフを開放的なフィールドに連れて行くと、職場とは違うコミュニケーションを取れますし、いい関係を築くのにも役立っています」

アウトドアスポーツを始めたことで仕事の幅も広がり、トレッキングイベントの企画にも携わる。

「コロナ禍で2年間できず、半年ほど前から本格的に始動しました。今年はよりよい内容を企画して、たくさんのお客様に参加していただき、イベントを根づかせたいです」

この日の練習は、年齢、性別、レベルもさまざまな人が集まるバスケ好きのコミュニティチームで。ゲームも時間を追うごとに熱が入る。

バスケットの目標も明確だ。所属する3つのチームのうち、県大会に出場するレベルの「DPRO Lights」では、近畿大会への出場を目標に据え、さらに、各エリアで一握りのチームしか所属できない、アマチュアのトップリーグ地域リーグ昇格も狙う。

「昨シーズンは、地域リーグとの入れ替え戦まで行けたんですが、2度あったチャンスで両方とも僅差で負けてしまい…。勝った喜びだけでなく、負けた悔しさもシェアできるのがチームスポーツの醍醐味。『もっと努力して、上を目指そう』と団結できているので、今シーズンこそは、地域リーグに上がりたいですね。ゆくゆくは、プレイヤーとしてだけでなく、指導者的な立場としてもバスケットにはずっと関わっていたいと思っています」

(写真 茂田羽生/ 文 小泉咲子)

  1. 赤木紀元(あかき・としゆき)
    島根県出身。小中時代は野球部に所属。高校時代からバスケットを始める。大学では地域活性を勉強していたが、スポーツアパレル店でのアルバイトで接客の楽しさに目覚め、新卒でゴールドウインに入社し、現在までに〈THE NORTH FACE〉の3店舗を経験。3つのバスケットチームに参加し、クラブチーム「DPROLights」で、県大会2位に入る。

RECOMMEND POSTS

RELATED SPORTS