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スポーツを楽しむコツ

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4 THINGS TO DO IN ISHIGAKI ISLAND
夏休みに必見! 海も山も楽しめる、石垣島の遊び方
酒井一成

2017.07.26

沖縄本島からおよそ400km離れた石垣島。本島、西表島に次ぐ県内第3位の面積を誇り、サンゴ礁に囲まれた美しい海と真っ白な砂浜、亜熱帯の植物に彩られた南国の風情が魅力です。そんな石垣島の遊びかたを、「THE NORTH FACE/HELLY HANSEN石垣店」の店長で、アウトドアコンシェルジュを自認する酒井一成さんがナビゲートします。

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海を遊び場としていた少年時代、そしてシーカヤックのガイドへ

僕は長崎県の海沿いの街で生まれ育ったもので、物心ついた時から海が遊び場でした。子どもの頃はパンツ一枚で素潜りをしては、魚を突いていましたから。そんな僕が大人になってシーカヤックに魅せられたのは必然だったのかもしれません。きっかけは、高校生の時に読んだカヌーイストの野田知佑さんの著書。衣食住、身の回りのもの一切をカヌーに積み、島をつないで海を行く。そんな旅のスタイルが眩しく思えたんです。

高校卒業後、アウトドアショップ勤務を経て、ひょんなことから沖縄・慶良間諸島のシーカヤックのガイドのお世話になることに。カヤックを漕いで、魚を釣って、テントを張って……お客さんを案内しながら毎日自分の好きなことをやっていたように思います。「米味噌ツアー」という、米と味噌だけ持参してそれ以外はすべて現地調達するというハードコアなツアーを企画したこともありました。そんな風に1年の1/3を海の上で過ごしていたガイド時代の経験が、いまの僕の原点になっています。

ガイドをやめた後、THE NORTH FACE福岡店のスタッフになるのですが、以来、ガイドとは異なる視点で僕なりのアウトドアの遊び方をショップから発信してこうとここまでやってきました。今年3月からは「THE NORTH FACE/HELLY HANSEN石垣店」に勤務しています。これまでは山の遊びを伝えることが多かったのですが、石垣島は海と山、どちらのフィールドにも恵まれています。今回は石垣島を丸ごと楽しめる、とっておきの遊び方をご紹介したいと思っています。

ハイブリッドに楽しみたい、石垣島アクティビティ

随一の透明度を誇る海に囲まれた石垣島ではシュノーケリングやダイビングが盛んですが、それ以外にもこの島の魅力を堪能できる遊びがたくさんあります。石垣島には県内最高峰の於茂登岳(おもとだけ)も控えており、海と山、どちらのアクティビティも楽しめるのが特徴。フィールドの異なるアクティビティをいくつか組み合わせ、自分なりの遊びをプランニングしてみてください。

1.シーカヤック
ビギナー、経験者を問わず、ぜひ挑戦してもらいたいのがシーカヤック。石垣島では20年ほど前からエコツーリズムがもてはやされるようになり、それに伴いカヤックが普及するようになりました。今ではこの島のメジャーアクティビティの一つになっており、急流を下るようなスポーティなものではなく、ゆったりとクルージングしながら島ならではの景観を楽しむことができます。ビギナーにオススメのスポットは、北部にある吹通川(ふきどおがわ)や伊土那ビーチ、河口にあるマングローブ林が国の天然記念物に指定されている宮良川など。マングローブ林を抜けてのクルージングは石垣島ならではの体験です。

カヤックの経験者なら、3日~4日かけて島を一周したり、竹富島や西表島まで足を延ばしたり、そんな遊び方も可能。釣り道具を積んでシーカヤック&フィッシングもいいですね。「THE NORTH FACE/HELLY HANSEN石垣店」ではガイドのご紹介もできますので、カヤックに興味がある方はスタッフに気軽に声をかけてください。個人的には自転車を輪行してアイランド・ホッピング&ペダリングで八重山の島々を巡ってみたいと思っています。

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2.トレッキング
例えば吹通川でシーカヤックを楽しんだら、夕方は近くにある野底岳のトレッキングへ。ローカルからは「マーペー」と呼ばれ親しまれている野底岳は、標高282m。ルートは2つあり、長い方のルートを選んでも90分もあれば往復できる低山です。亜熱帯の植物に彩られた登山道は南国の趣きたっぷりで、短いながらも急坂が続くトレイルは登り甲斐あり。マーペーの醍醐味は、何と言っても特に頂上から望む360度の大パノラマ!野底崎から川平湾へと至る美しい海岸線を一望できます。野底岳が位置する北部にはシャワークライミングを楽しめる渓谷もあります。早朝、野底岳のトレッキングを楽しんだら、暑い日中はその周辺で涼しいシャワークライミングを楽しむ。そんなプランニングも夏らしくていいですね。

標高525.5mの於茂登岳にも登山道が整備されています。道中は熱帯雨林ならではのヘゴの大木や滝を望むことができ、ジャングルのムード満点。こちらも気軽に登ることができる低山です。

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3.パラグライダー

島の東側はパラグライダーが盛んに行われています。海から吹く風が山にぶつかって上昇気流になることから、絶好の風が生まれるのだとか。空から眺めるサンゴ礁の美しさは息をのむほど。時には水面を泳ぐマンタを目にすることもできるとか。

4.自転車

起伏に富んだ地形に恵まれた石垣島は実は自転車天国でもあり、島を一周するサイクルイベントが毎年、開催されるほど盛り上がっています。ベストシーズンは日差しが穏やかな春と、台風が終わる10、11月ごろ。ロードバイクがメインで、週末ごとにツーリングを楽しんでいる地元チームもちらほら。うちのスタッフにもサイクリストがいるのですが、彼はロードバイクとトレラン、つまりオンロードとオフロードを組み合わせた遊びにハマっているようです。

愛車持参のサイクリストが多いですが、市街地にあるサイクルショップではレンタルサイクルも行っていますので、気軽にトライできます。潮風を感じながら、海沿いの道をぜひ走ってみてください。

石垣島の外遊びにお勧めのギア

最後に、この時期の石垣島の外遊びにお勧めのウエアを紹介しておこうと思います。複数のアクティビティを組み合わせる場合、いくつものシーンを想定したギア&ウエア選びをしなくてはなりません。僕が愛用しているのはTHE NORTH FACEのパラマウントメッシュクルー。日差しの強い海のアクティビティや気温も湿度も高い低山のトレッキングでは大量の汗をかきがち。そんな時、ベースレイヤーの下にこれを重ねているだけで肌表面がドライに保たれ、汗冷えを防ぐことができます。メッシュ素材なので乾きがいいのもポイント。僕はこの上に速乾素材のシャツを重ね、ボードショーツを履いて海でも山でも出かけてしまいます。参考にしてみてください。

石垣島アクティビティ攻略のポイントは、朝と夕方の有効活用。日中は日差しも強く、気温も高くなるので、早起きして早朝から出かけることをお勧めします。石垣島を訪れてアクティビティに迷ったら、「THE NORTH FACE/HELLY HANSEN石垣店」へどうぞ。スタッフはいずれもアウトドアに精通しています。僕たちの使命は、たくさんのフィールドからその時々のお勧めをピックアップして組み合わせ、この島の奥深い魅力をたくさんの人に知ってもらうこと。アウトドアコンシェルジュとして皆さんに満足してもらえる遊びを提案していけたら、これに勝る喜びはありません。

  1. 酒井一成(さかいかずなり)
    1975年長崎県出身。高校卒業後、アウトドアショップのアルバイトなどを経てシーカヤックに出合う。初めはシーカヤックの営業販売を行っていたが独立してガイドに。2008年ゴールドウインに入社、THE NORTH FACE福岡店を経て今年3月よりTHE NORTH FACE/HELLY HANSEN石垣店に勤務。

沖縄県石垣市字大川1番地730 COURT EAST COURT 1階
☎︎0980-84-1320
営業時間:11:00〜20:00
HP:http://goldwin-blog.jp/tnf-hh-ishigaki

(写真 古谷勝 / 文 倉石綾子)

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