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フィールドに近い『GRAVITY』は、パッションを伝える場所
フィルユン・ピーター・ジョン

2016.02.05

「ただ仕事に行って、販売をして、終わって家に帰るのではもったいない。『GRAVITY』は、パッションを自然にお客さんに伝えられる場所だと感じています。そういうパッションを持ったスタッフが楽しく働けばすごいいい接客もできるし。それ自体がザ・ノース・フェイスの宣伝になるんじゃないかな」

2014年12月、北海道・ニセコに「THE NORTH FACE GRAVITY NISEKO」がオープンした。立地はニセコのスキー場の中でもっとも広大な面積を誇るニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフの麓。冬季には上質のパウダースノーを求めて国内外から多くのスキー・スノーボード客が訪れる。そのため「GRAVITY」はバックカントリーに対応した高品質で高機能なウエア、グッズなどを中心にした品揃え。また「FISCHER」のスキーやブーツ、「GOLDWIN」「BLUEBLOOD」「ESTIVO」のウエアなどのレンタルを行っている。店舗1階にはコーヒースタンドを設置しており、ビジターやローカルが気軽に訪れることのできるアットホームな環境だ。ここ「GRAVITY」は、年間を通じてニセコでのアウトドア活動を体験するイベントやツアーを開催し、全国へ向けてニセコの魅力を発信している。

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 丁寧に時間をかけて、コーヒーを淹れてくれる南アフリカ出身のフィルユン・ピーター・ジョンさん。兄弟で南アフリカからナミビアまで5000キロの旅を終えたばかりだという。
「毎日キャンプでした。朝起きたらライオンがいたりね(笑)。すごく良い体験でしたよ」
ピーターさんは190センチを超える大柄な男性だが、語り口調は優しい。それに、とてもきれいな日本語を話す。
「父の仕事の関係で、子どもの頃に日本にやってきました。小中高と日本で学んだので、半分は日本で育っているんです。小学校は函館にあった学校で、木造の素敵な学校だった。全校生徒は12人。先生は勉強だけではなく、子どもたちに好きなことをたくさんさせてくれた。最高に楽しい学校でした。冬になると、授業でスキーをした。中学校に入ると、仲間がスノーボードをはじめたので、僕もスノーボードをするように。それからずっとスノーボードだったけど、GRAVITYで働くようになってからはスキーを再開しました。店にFISCHERの板が置いてあるので、久しぶりに履いてみたらスキーがまた好きになったんです。昔使っていた板とは全然違うんですよね。パウダーもすべりやすい。今の板はすごくいいよね。最近は一緒にすべる人に合わせて、スノーボードとスキーを使い分けています」

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北海道はみんなウェルカム。ニセコはもっとウェルカム。

 「GRAVITY」のあるニセコの町をピーターさんはどのように感じているのかを問うと、微笑んだ。その笑顔がすでに答えなのだろう。
「ニセコのライフスタイルは僕にとても合っている。ニセコに住んでいる日本人は皆、ウェルカムな感じの人が多い。ちょっと海外の感覚に近いかな。そもそも北海道の人はウェルカムな人は多いけれど、ニセコはその中でも、もっとウェルカムですね(笑)。魅力は冬のパウダースノーだけじゃない。夏は山登り、釣りが最高ですね。自転車も結構ブームになってきていますね。ゴルフも始めました。GRAVITYのスタッフとも行くんです。……まだうまくないんだけどね(笑)」

 店を訪れるお客さんから気さくに話しかけられるピーターさん。彼もすっかり「ニセコの人」だ。ウェルカムな雰囲気を自然にまとっている。ピーターさんにとって、ニセコ「GRAVITY」で働くこととはどういうことなのだろう。

「ニセコの『GRAVITY』は、ノースフェイスのお店のなかでも“ザ・ノース・フェイス”らしいお店だと思う。ニセコの『GRAVITY』のスタッフは、アウトドアの経験値が高い、いろんな才能を持っているんですよ。みんなすごい。だから、お客さんにいろんなアドバイスができるし、お客さんも信頼してくれるんだと思う。僕はこの店で働いていて、そういうやりとりが、一番楽しいですね。スタッフにはパッション(情熱)が必要だと思う。いろんなアウトドアアクティビティを経験したりね。」

僕たちのアウトドアへの情熱はすぐにお客さんに伝わる。

 たしかに、実際にアクティビティをやっているスタッフが推薦してくれるギアやウエアはカタログのスペックに収まりきれない情報と信頼感がある。そのパッションこそが、フィールドに近いショップに求められるのだろう。ザ・ノース・フェイスのスタッフはもっともっといろんなことに挑戦して、人生を楽しんで欲しいと、ピーターさんは願う。その経験が仕事や人生に生きると信じている。

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     「アウトドアでも、チームスポーツでも、釣りでもいい。スポーツから人生やコミュニケーションが学べる。自分の弱いところ、強いところ、これは危ない、限界だけどもうちょっと頑張ればできるとか……。そういう経験は人生や仕事につながる。やってみて、できなかったらそれも勉強。そうしたら、もう一度違う方法を考えて、チャレンジしてみればいい。ニセコには幅広い層の人が来ます。アウトドア初心者から本格的にバックカントリーに入るお客さんもいる。僕はバスケをずっとやっていたんですけど、実際にバスケが好きな人と話すと、そのパッションがすぐにわかる。アウトドアも同じ。『ああ、この人は山が好きなんだな』とか、ぜったいにわかる。だからこそ、僕たちが実際にアウトドアをやらないとザ・ノース・フェイスらしい接客はできない。お客さんにはすぐにパッションが伝わりますからね。僕はそう思いますね」

    VILJOEN PETER JOHN(フィルユン・ピーター・ジョン)
    南アフリカ出身。幼い頃より父親の仕事の関係で頻繁に来日。アメリカの大学を卒業後、再び日本へ戻り、国内の学校で教鞭を執る。学校では体育の教師を務め、バスケットボールのコーチも経験する。その後、さらに日本の文化を学ぶためにゴールドウインに入社。THE NORTH FACE GRAVITY NISEKOのオープニングスタッフとして働くことになる。ほとんどの顧客が外国人の中、店舗唯一の外国出身スタッフとして、奮闘中。店舗では、スキー板のレンタルサービスも担当している。日本人が外国人とコミュニケーションをとるに当たっては、「英語が上手いか下手かということではなく、コミュニケーションしたいという気持ちが大切である」と説く。冬はもちろんスキー、スノーボードを楽しんでいる。

    THE NORTH FACE GRAVITY NISEKO
    北海道虻田郡倶知安町字山田170-150
    ☎ 0136-55-8086
    営業時間:9:00~20:00 ※冬期間無休
    HP:http://goldwin-blog.jp/tnf-gravity-niseko
    (写真 飯坂大 / 文 井上英樹)

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