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いつからかスポーツが一番になった

スポーツを一番に考える、SPORTS FIRST な想いを持った
ゴールドウイン社員のライフスタイルに迫ります。

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仕事と水泳が教えてくれた“数字”の楽しみ方
田中智樹

2019.03.22

理路整然と話す、ロジカルな人だな、というのが最初の印象だ。田中智樹さんは、ゴールドウインで、スピードやエレッセスイムなどのブランドを担当する営業マン。であると同時に、マスターズの男子自由形800mリレーと、男女混合自由形800mリレーで世界記録を持つスイマー。

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田中さんが水泳を始めたのは、物心つく前の生後10ヶ月。

「始めた、というか始めさせられたというほうが正確でしょうね。母親が出産の時にだいぶ太ったらしくて(笑)。そのダイエットに付き合わされたんですね。その母のダイエットが結構続いたみたいで、幼稚園に入る頃には自然とスイミングスクールに入っていました」

小学校でもスイミングスクールは続け、中学は水泳部で関東大会へも出場。高校はスポーツ推薦だった。そして大学へ入学し、人生初となる全国大会への出場も果たす。しかし「競泳で食っていく」という意識はなく、就職活動が始まる頃は、なにかスポーツに関わる仕事がしたいと漠然と思う程度だった。

「そんな時にゴールドウインという会社を知ったんです。学生の頃は古着が好きで、ザ・ノース・フェイスや(当時)チャンピオンといったブランドも良く着ていました。もちろん競泳ではスピード。自分が好きなものを当時3つ扱っていた会社。これは楽しそうだと思って、入社試験を受けました」

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ゴールドウイン入社後も、水泳は趣味として続けた。現在でも週4日ほど泳ぐ。

「もしかしたら、いまが一番泳いでいて楽しいかもしれないです。プールを1、2レーン借りて、そこに水泳仲間で集まってメニューをこなしたりもします。ランで言えば、会社が終わった後に、みんなで集まって皇居を走る。そんな感じですね」
ロジカルに考えて、記録を伸ばしていくのも、大人になってから知った、水泳の楽しみ方だという。
「歳とともに、多少は頭も使えるようになってきているので、自分の泳ぎの動画を分析したり、マラソンを始めて体重を落としてみたり、泳ぎ方をちょっと変えてみたり。もしかしたら選手時代よりも、今のほうがいろいろと試行錯誤しているかもしれません」

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記録に挑み続けるその姿勢を見ていると、趣味というよりは競技者のそれ? と思ったりもするが、田中さんとしてはあくまでも趣味だという。

「楽しくてやっていることですからね。競技が第一ではないですし。自分の仕事があって、生活があって、それをさらに充実させてくれるもの、という位置付けです。仕事で頭を使いすぎたりしたときに泳ぐと、リフレッシュできて気持ち良いんですよ」

とは言っても、自分たちが持つ世界記録を絶対破られたくない! という気持ちにはなるんじゃない? と質問してみると、田中さんは爽やかに笑う。

「そこまで意識はしてないですよ。リレー種目というのも大きいかもしれません。記録を破られたとしても、リレーメンバーみんなの力で更新できればうれしいかな、とかそのくらいです。記録保持のために日々の生活を犠牲にしたりとかは絶対にしないですね」

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世界記録保持者というと、記録の鬼! ストイック! みたいなイメージだったけど、田中さんはあくまでも自然体だ。
水泳での経験が、営業という仕事にも好影響を与えることも、田中さんが続ける理由のひとつだ。

「水泳という種目はかなりロジカル。ただやみくもに泳ぐのではタイムは伸びません。泳ぎ方や筋肉の使い方など、細かい工夫の積み重ねで百分の一秒を縮めるんです。営業という仕事も似ていて、目標値があって、それを達成するためにあの手この手を考えて工夫する。そういうのが好きなんでしょうね」

田中さんは、昨年からマラソンも始めた。今年3月には東京マラソンにも出場。みごと4時間25分で完走。
「目標は4時間切りでしたが、残念ながら達成できずでした。けれど、とても楽しい経験でした。またチャレンジしてみたいですね」

ここまでできたのは「NEUTRALWORKS.」でのトレーニングが大きかったと田中さんは続ける。低酸素状態でのインターバルトレーニングとランニングフォームの改善を重点的におこなった。
「3分走って2分休むというのを5セット。これが最後の10kmで効いた気がします。フォームも改善してもらっていたので、ケガもせず、歩くこともなく完走できました。10月頭の頃は1kmも走れなかったのに、ここまで変われることにちょっと驚いています」

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マラソンに加え、スキルアップのために英語も学びはじめTOEICにも挑戦している。そして日々の営業と水泳。実はこの4つには共通点がある。

「全部、数字できっちりと結果が見えるんですよ。水泳の場合、タイムは絶対的なものなので、すごく達成感を得やすいんです。自分の努力したことが、きちんと数字として出てくるから、悪くても自分、良くても自分です。100%で返ってくる。営業という仕事も、もちろん物自体の良さもありますが、そこまで持っていったのは自分だと言い切れます。そういう意味でやっていて楽しい仕事ですね」

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仕事、水泳、マラソン、そしてTOEIC。現在4つの数字に囲まれている田中さん。数字嫌いな人間からしてみたら、かなりしんどそうに感じるのだけど……。

「逆に良い効果がありますよ。他のことをやるためには、仕事も効率よくやらないといけない。だから17:30までに終わらせるにはどうすれば良いかを考えて組み立てるし、無駄なこともしなくなりますよね。昨年は有給もほぼ全部使い切るくらいでしたしね。メリハリを意識的に付けるという意味でも、数字に囲まれているのは、悪いことじゃないんですよ」
数字を上手に使う人。

視覚的に突きつけられる数字は、プレッシャーに繋がったりすることも多いが、田中さんは違う。数字の世界を上手に泳ぐ。水泳で培った、数字との向き合い方が、いまの営業という仕事にも活きている。

  1. 田中智樹
    1985年.埼玉県川口市出身。生後10ヶ月から泳ぎ始め、小、中、高、大と水泳選手として活躍。2008年にゴールドウインに入社してからも水泳を続け、現在マスターズで2つの世界記録と5つの日本記録を保持している。昨年からはマラソンも始め、今年の東京マラソンにも出場。スピード、エレッセスイムなどの営業を担当。

(写真 古谷勝 / 文 櫻井卓)

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