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いつからかスポーツが一番になった

スポーツを一番に考える、SPORTS FIRST な想いを持った
ゴールドウイン社員のライフスタイルに迫ります。

スポーツで世界が広がる 山口沙織

2018.10.31

夜行船で竹芝から約7時間半。原生林が生い茂る御蔵島は、“東京から最も近い秘境”とも呼ばれている。ここは、世界でも有数のミナミハンドウイルカの生息地。イルカと共に泳ぐ、ドルフィンスイムを楽しむ人々が集まる。東京本社の販売部で働く山口沙織さんも、そのひとりだ。

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小学校時代から、サッカー、バスケ、水泳と部活でスポーツと親しんできた。社会人になってからは、冬はスキーやスノーボード、季節がよくなるとキャンプに出かけ、トレッキングや海釣り、マウンテンバイクを楽しむ。そして、年1、2回は御蔵島でドルフィンスイムへ。1年を通じて、充実したスポーツライフを送る。

「じっとしていられないタチで、興味を持ったものはすべてくらいついている感じですね。いろんなことをしているので、自転車は2台ありますし、家にはウェアやギアがいっぱい。遊び道具に囲まれながら生きています(笑)」

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神秘的なドルフィンスイムの世界

ドルフィンスイムとの出会いは5年前。マウンテンバイク仲間に連れられて行った古着屋で見た、御蔵島の写真に目を奪われた。

「こんな素敵な世界があるんだ、しかも東京都の島でイルカに会えることに驚きましたね。当時、自力でできるものに関心が向いていたこともあって、タンクをしょわず潜ってイルカと泳ぐドルフィンスイムをしてみたいと思い、その古着屋さんが企画している旅に参加しました」

ダイビング資格を持っているが、素潜りは初体験。底が見えない海に自力で頼ることへの怖さがあった。

「御蔵島の海は、いい位置に太陽がないと光が入らないんです。今回で旅に参加するのは8回目になりますが、どの回もその日の最初に潜る時は、闇に吸い込まれていく恐怖がいまだにあります。でも、ドルフィンスイムは、大自然が相手のアクティビティ。ある程度の緊張感は、常に持っていたいです」

人が潜るのは6,7mくらいの地点。イルカはさらに下の20mあたりで泳いでいる。そこはスポットライトが当たっているかのように透き通っているのだそう。暗闇の向こうで泳ぐイルカはとても神秘的だ。

「最初は、イルカに会えた高揚感があるんですが、次第に海に生きるイルカの姿を前に厳かな気持ちになっていきます。特に、赤ちゃんイルカが泳いでいる春はそうした気持ちになりますね。お母さんイルカや群れのイルカたちが、赤ちゃんイルカを一生懸命守ろうとしているのを目の当たりにすると、偉大な自然の営みが感じられてすごく感動します」

それでも、イルカに会えると、早く一緒に泳ぎたくて心が急く。しかし、冷静さを欠くのは、イルカにとっても、泳ぐ人にとってもよくない。

「いかに気持ちを抑えるかが、私の課題ですね。焦らないようにする練習もして行くんですが、イルカの姿をみると『来た、来た!』と気持ちが昂ってしまって……。脳はすごく酸素を使ってしまうので、何も考えず潜れるのがベスト。水と一体になり、頭をからっぽにしてリラックスして泳ぐ練習をしてても、いざイルカを目の前にすると難しいですね」

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いつかやってみたいのが、イルカとの“ダンス”だ。

「私が勝手に“ダンス”と呼んでいるだけなんですが(笑)、上手な方はイルカと共に螺旋を描きながら上下に泳げるんです。どうやったらできるのか聞いてみたところ、イルカの目を見ていると回り始める、それに合わせているだけだと。練習でどうにかできることでもなさそうなのですが、いつかイルカと一緒に踊ってみたい!」

そして、スピアフィッシングにも挑戦してみたいという。スピアフィッシングとは、素潜りで魚を銛で突く競技で、ヨーロッパでは大会も開催されている。山口さんのスポーツへの好奇心は、失われることがなさそうだ。

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「好きなスポーツに関わる仕事ができて、毎日が楽しい」

山口さんは、東京生まれ、東京育ち。祖父母の家も東京にあるため、田舎に帰省することもない。それゆえ、自然への憧れが強まり、フィールドスポーツに惹かれるのだという。

「トレッキングで山に入ると鳥が鳴いていて、ドルフィンスイムで海に行けばイルカの鳴き声が聞こえてきます。他にも、波の音、木々のざわめきと、騒々しい都会では聞こえない、自然の音が耳に入ってくるのがすごく心地いいいんです」

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自分の世界が広がっていくのも、山口さんにとってはスポーツの魅力だ。仲間が友達を連れてきてどんどん輪が広がるだけでなく、新しいスポーツへの扉を開いてくれてきた。しかし、そもそもはサーフィンのファッションや世界観からの憧れが出発点。どのスポーツでもファッションやギアにはこだわる。そんな山口さんにとって、スポーツアパレルメーカーのゴールドウインで働けることは大きな喜び。「転職が決まった時は、本当に嬉しかった」と目を輝かせる。

「30歳になった時、好きなことをしようと思って仕事を辞めたんですが、なかなか『好きなこと』にたどり着けずにいました。そんな時に、派遣会社から就業履歴のある会社で募集があると連絡がきたんです。それが、ゴールドウインでした。就業履歴と言っても、苗場スキー場にあったショップで4か月バイトしただけだったんですが、素晴らしい縁をもらえたと思い、『面接、すぐに行きます!』と答えてました(笑)」

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ドルフィンスイムでは、HELLY HANSENの水着を愛用。HELLY HANSENは、「シンプルなデザインを突き詰めているところが好き」という、就職前からのお気に入りのブランドだ。スノーボードをするときは、Icebreakerのメリノウールを使ったウエアも着用。C3Fitのコンプレッシンウエアも、スノーボードにランニングにと山口さんのスポーツライフには欠かせないアイテムだ。

「ゴールドウインで働いてみて改めて、スポーツをする人に快適なウェアを提供するための技術開発に余念がない会社だと感じています。30歳から4年が経ってしまってましたが、やっと自分の好きなことに関係している会社で働くことができて、今は毎日がほんとうに楽しい!」

  1. kawakami_badminton
  2. 山口沙織
    1983年、東京都出身。
    販売部でフロント業務を担当。
    1年を通して外遊びをしたいと考えている。
    海、山、森、川などスポーツができるフィールドを駆けめぐり、
    仕事も含め目指すはオールラウンドプレイヤー。

    (写真 秋本哲志 / 文 小泉咲子)

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